パーソナリティ:加藤諦三
回答者:伊藤恵子(弁護士)
相談者:80歳女性ひとり暮らし 56歳息子と同じマンション
主人11年前に他界 長男養子 次男8年前自殺 長女近所に住んでいる


この問題は、身内だからこそ現実に多いトラブルだと思います
亡くなったご主人が血の繋がっている連れ子の次男を信じるのは当然で、比較的安易に想像できることではないでしょうか
35年前にマンションを共有名義にできる位なので、ご主人が亡くなった時点でそれなりの年齢になっていたと思います 40年前に再婚した時点で成人していたか、もしかすると成人前ぐらいの年齢だったのでしょう
すると、父親の配偶者というだけで、母親であるという意識はかなり低かったかもしれません
これが行き着く先は、父親の財産は後家さんには渡さない・・・昔ならよくあったトラブルの話ですよね
そんな次男ではない、と言った亡くなったご主人ですが、人の心は変化するものです

そう考えていただくと、会社を不景気から応援してくれと言われた時点で、計画していたのかもしれません
むしろ確信犯だったのかも・・・

問題は実印を貸したというだけではなく、テレフォン人生相談の中では出てきませんでしたが、印鑑登録証明書、通称印鑑証明も一緒に渡しているか管理させていたことになります
実印を押したということから言えば、後付けで渡したと推測できます

こうなるとあまりにも不用意にだったと言わざるをえません
身内を信じなくて誰を信じるのだと言う話ですが
苦しい時やお金の前では人間の気持ちはかなり危ういものです

間違いや錯誤ということもありますので、あくまでも実印や印鑑証明を渡すような事態が発生したのなら
ためらうことなく、自らが責任をもって捺印等すべきことを習慣としなければなりません

騙した人間、騙す人間が悪いのは当然ですが、できるだけそのような隙を見せないことも、犯罪に巻き込まれない抑止に繋がるということを深く心に刻んでおきたいものだ、そう思える今回の放送です

有意義な放送なので、何回か聴きなおしてポイントを抑えると自分の為にも参考になると思いました