583件目のお悩み相談
福岡市のこもゆさん、49歳になる男性の方からの相談
身の回りの、あらゆる物に対して、心が宿っているような癖が、年々強くなってきて困っています。
伝わるかどうか難しいですが、わかりやすく言うと、映画トイストーリーのおもちゃの人形達のように、実は、身の回りのそれぞれの物に、心があり、私の立ち居振る舞いで、ぞんざいに扱った時には、その物の心が、傷ついているのではないかという気持ちが止まりません。
ま、人形ならまだしも、最近では、おコメ粒、一粒や、ティッシュ1枚にも、処理に心が痛みます。
かと言って、全ての物を捨てられず、部屋がごみ屋敷になっているわけではないのですが、そういった物を処分する時には、まるで、小動物や昆虫を、殺めてしまったようの気持ちになるのです。
はたして、私は、このままでよいのか・・ご助言いただけましたら幸いです。
2016年5月10日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月-金 11:00-13:00)にて、作詞家でコラム二スト、人生の酸いも甘いもつまみ食いしてきた、ジェーン・スーが、リスナーから寄せられた、シリアスな悩みから、トホホな相談まで、一緒になって考える『相談は踊る』のコーナー。
物欲がない井上アナ
スーさん:いのうえさん、思わずメールを読みながら「わかる」っておっしゃってましたけど・・
いのうえ:いやこれ・・わかりますねぇ・・素晴らしいじゃないですか、でも、こう思えるのって・・
スーさん:思えるのは素晴らしいけど、生きてくのは難しくなるよね。
いのうえ:そっか、わたくしは、だから、こう思ってしまうので、極力、物を持たないようにしています。
スーさん:うん、そうなりますよねぇ・・
いのうえ:極力・・で、スーさんは?
スーさん:でも、欲しい物、たくさんあるじゃん・・
いのうえ:わたくしね、ま、もともと、欲がおかしくて、物欲だけポーンと無いんですよ・・だから・・
スーさん:あ、そうなんですか?欲がおかしい・・何欲が、何欲があるんですか?
物を捨てないと生きていけない生活サイクル
いのうえ:うーん・・ご想像にお任せします。
スーさん:いや、ちょっと、ちょっと・・
いのうえ:違う違う・・違うくて、違うくて・・欲って全部・・比例するって言うじゃないですか?
スーさん:そうなんですか?
いのうえ:なんか・・食欲、出世欲、性欲・・とか、全部欲は・・物欲だけ、トーンっとないので・・
スーさん:そうなんだ・・
いのうえ:それは、助かってるんですけど・・
スーさん:これね、やっぱ、この現代におきまして・・日々、物を捨てないと生きていけないっていう、残念な生活サイクルになってるわけじゃないですか・・
いのうえ:物に、あふ、溢れてますね。
スーさん:そうなんです、で・・経済回していかなきゃいけないこともありますけれど・・これね、やっぱり・・物に溢れて、そのことで生活が、浸食されてると感じる人が多いから、やっぱり断捨離とか、片付けの本とかが、売れるんだと思うんですよね。
いのうえ:今流行ってますよね。
スーさん:だって、ときめきの片付けの、こんまりさんは、アメリカでも・・
いのうえ:すごいですよね。そうそうそうそう・・
スーさん:スパークジョイって言って・・流行ってますけど・・で・・こういうのはね、私も・・なんかね、自分をちゃんと、ある種、自覚的に洗脳して・・捨てる事は良いことだっていうふうに、思えてからやらないと・・結構、ハートのダメージは大きいですよね。
愛でる物、一点集中
スーさん:やっぱり、こもゆさんは、そういうふうに思う心は素晴らしいと思うんですけど・・イチイチ捨てるたんびに傷ついてると、必ず心の負荷が、かかり過ぎて、辛くなっちゃうときが来ると思うんで・・
スーさん:なにかね・・本を、そういう本を・・手当たり次第に、読むっていうのが、まずひとつ、オススメです、その・・片付けの本とか、物を捨てる本とか、なぜ、物が捨てることが、いいみたいな、まず・・そっちに自分が洗脳できるかを・・トライするのと・・
スーさん:あと、もう1個・・こもゆさんの、生活が、まったく私、わからないんですけど・・もしかしたら何か、愛でる物が、欲しいのかもしれない。
いのうえ:愛でるもの?
スーさん:そう、自分の愛情を傾けて、可愛がるもの・・っていうのが、明確に1つあれば・・
いのうえ: 今それが、すべてになってしまっているということ、身の回りのすべてにその感情があるけど・・
スーさん:そうそう、そこ分散させないで・・お子さんがいらっしゃるなら、お子さん。奥様がいらっしゃるなら、奥さま。恋人なら恋人、全部いないんだったら、犬を飼うとか、猫を飼うとか、ハムスターでもかまわないですけど・・なにか・・
スーさん:自分の身の回りの物、それぞれにある心ではなく・・ひとつ集中、一点集中型で・・心の、あるものを、可愛がる。
軸をズラす
いのうえ:分散している状況の物を、ひとつになにか・・はあ、集中してみる。
スーさん:すごい可愛がってるペットがいて・・そのペットの・・、例えばなんだろうなぁ・・あらっ・・ペットを洗ったシャンプーのさ・・容器・・は、捨てられるだろう・・だって、ペットの方がかわいいから・・とかね・・
スーさん:ちょっと、軸をずらしていくことで・・この辛さから、抜けるかどうかなと思うんですけど・・
いのうえ:これ、捨てるときにお世話になりました。ありがとうございましたとかって言う気持ちとかを、持っても、それ、ダメなんですかね?
スーさん:それね、私もやったことあって、多少、効果があるんですよ。1~2回は・・3回目ぐらいから、やっぱりね・・
いのうえ:ダメ?
スーさん:こんなにお世話になった、なんか私、都合いいこと言ってない?みたいな・・
いのうえ:ああ、そっちにまわっちゃうのか・・
スーさん:感じに、ならざるを得なかった時がありますね・・それこそ、前の相談が躍る、土曜日やってた時に・・そういうふうにやったらいいんじゃないですか?って言われて・・
ユニクロへ着なくなった服を返却
スーさん:いろいろこう、やってみたりしたんですけど・・なかなかね、で、やっぱりあの・・一昨日も、ユニクロに行って、また大量に、やめよう、やめようと思いながら、大量に服を買ってきたんですけど・・
スーさん:ユニクロのいいところは、着なくなった服を、ユニクロが引き取ってくれるんですよ・・
いのうえ:へえ・・
スーさん:で、世界中の服の足りない人のところに送って、責任もって、送ってくれるっていうから・・
いのうえ:へえ、じゃあ、それでユニクロに返却してるんですか?
スーさん:そうそう、そうすると気がさ・・楽じゃん。
いのうえ:ユニクロだったらいいやってなってるんですね、じゃあ今。
スーさん:そうそう、ユニクロだったらいいんです、返却すればいいから・・
擬人化
いのうえ:これでもう、文章ありますけど、ティッシュ1枚にも処理がって・・これ、すごくわかりやすいんですけど・・
スーさん:そうなんですか?
いのうえ:え?みなさん、ティッシュって、どのタイミングで捨てるんですか?
スーさん:チーンってかんだら、パッと捨てる。
いのうえ:チーンってかむの、量が少なかったりするじゃないですか?・・それでも捨てるの?
スーさん:それは、もったいないと思うの?
いのうえ:なんか、まだ使えるんじゃないか、こいつ。まだ、活躍できるんじゃねえかって思って・・
スーさん:待って、待って・・こいつって何?・・もう擬人化してる?
いのうえ:もう擬人化・・ですよ。
スーさん:これあれ、もしかして洋服のこと、この子とか言っちゃう・・アパレル店員と同じタイプ?これ・・
いのうえ:そこまでは言ってないかなぁ・・いやでも、ティッシュ・・え?そんな・・もう、パッと捨てます?
スーさん:まあ、もったいないなって、まあ、一回かんだから・・かんだやつは、とっておかないですね。
割り箸はどうしてます?
いのうえ:えー、割り箸は?
スーさん:割り箸、1回だよ!
いのうえ:割り箸だって、何回か、使いません?
スーさん:えーーー?
いのうえ:使おうと思ったら・・あれ?
スーさん:これはちょっと・・ひもてポイント、できちゃった・・
いのうえ:あれ?・・誰も賛同者がいない・・
スーさん:割り箸を・・割り箸は、1回使って・・カップラーメン食べました・・
いのうえ:うんなんか、あんま、あんま汚れてねえなぁみたいな時に・・
スーさん:どんな時ですか?
いのうえ:ええ?す・・ありません?・・あれ?
スーさん:それ、ポテトチップスでしょ、また・・
いのうえ:ポテトチップスもありますよ・・
スーさん:なんなんですか?
いのうえ:えー?
まだ使えると思えば
スーさん:結構、もったいな・・なんか汗かいてきました今・・おでこにめっちゃ、汗かいてますけど・・
いのうえ:ねえ、すっごいなんか・・えー?アウェイ・・
スーさん;アウェイ、どアウェイ・・
いのうえ:いや、でも、ティッシュ1枚とか、すごくわかるなぁ・・
スーさん:こもゆさんの気持ちは、よくわかると・・
いのうえ:凄くよくわかります。
スーさん:そういう時、どうするんですか?
いのうえ:ティッシュとかだと、これまだ使えると思ったら、置いときます。
スーさん:置い・・まだ、使える箱みたいなの?
いのうえ:箱まではないかなぁ・・でもなんかちょっと、置いといて・・その後で使って捨てる・・
後ろめたい気持ちになる何か
スーさん:なるほど・・まあさ、あの・・いろんな塾があるわけじゃないですか・・もったいない塾、とかあと、この方は、こもゆさんは・・自分の立ち居振る舞いで・・
スーさん:物に心があって、その心を、汚してしまうんじゃないかと・・傷つけてしまうんじゃないかと・・素晴らしいことだと思うんです、大事に物と、付き合っていくというのは・・
いのうえ:うん、いや、素晴らしいと思います、基本的に、この考え方としては・・
スーさん:お米だってね、作ってくれた農家の人が聞いたら、うれしくてしょうがない話しだと思うんですね。
いのうえ:感謝の気持ちが・・
スーさん:ただ、小動物や昆虫を、殺めてしまったような気持に毎回なるのは・・なにかしら、精神的な負荷がかかり過ぎる。
いのうえ:そっか・・それは全部、自分で背負っちゃってるんですもんね。
スーさん:うん・・物を大切にするってことと・・ないであろう、心っていうの読み取って・・罪悪感にまみれるのとは、また別の話しなので・・
いのうえ:なにか、今じゃあ、こう、散漫になってるものを、一つに集中してみるのか・・
スーさん:そうですね・・あとまあ、なんか・・全然別のことに問題があったりするのかな・・その、後ろめたい気持ちになる・・ような・・こう、自信のないことが、なんか起こったとかさ・・
いのうえ:ああ・・全然、関係ないところにあるってことですね・・
スーさん:そうそう・・
いのうえ:ああ・・深いな・・そ、そっか・・
スーさん:ダメだよ、簡単に深いってういうやつは、信用されないから、言わない方がいいよ。
いのうえ:確かに・・ふふ・・
スーさん:確かにも、そうだよ・・「深いよ」「確かに」「なるほど」は気をつけろ・・
いのうえ:もう、なに言ってもダメみたい。